高岡市歯科医師会社会保険委員会・学術委員会合同講習会

  日時 令和4年11月18 日(金)19:30~21:00

  会場 高岡市生涯学習センター(ウィングウィング高岡)5F 501研修室

 富山県歯科医師会理事 佐渡 忠司先生に「医科歯科連携を再考察する」と題し、周術期等口腔機能管理における医師・歯科医師による連携について講演していただきました。今回は新型コロナウィルス感染予防対策の一環として、現地開催とオンデマンド録画配信のハイブリッド形式で開催しました。

  ◆周術期等口腔機能管理とは

 がん治療などの際に、主治医と歯科医師・歯科衛生士が連携して包括な口腔機能の管理をすることで、誤嚥性肺炎の予防をはじめとして、主病の治療の向上を目的としています。

例えばがん治療においては、歯科の歯石除去やクリーニング、そして歯科治療という歯科の本質的なものが、すべてのがん疾患、そしてすべてのがん治療ステージ(急性期から終末期)で自然の形で口からおいしく栄養を摂取してがんと闘う基本的体力をつけること、そしてがん治療による様々な合併症の予防・軽減に貢献できるとことが確認されています。

 そして現在ではがん治療に限らず、心臓血管手術、脳外科手術、人工股関節手術など多くの疾患が対象となっており、医科主治医と歯科医療従事者の連携がより重要となっています。

 今回の講習会では医療連携における課題を見直し、より良い連携の仕方についての見識を深め、討議を行いました。2人に1人ががんに罹患する現在、私たちがどこまで患者さんに寄り添えるか、医師・歯科医師の連携があってこその医療であることを再認識いたしました。市民の皆様やご家族が、病気の治療を受けられる際にもお口の管理を行う重要性についてご理解いただけると幸いです。              (高岡市歯科医師会 学術委員 長久 由起)